エオルゼアと行き来してることは
研究室の人にはバレてて
なんで天才がFF14なんてしてるんですか?
時間の無駄じゃないですか?
みたいに訊かれるのです
はぁ!?
テメーの間抜けな質問に答える時間が無駄だボケッ
シーズンを外したズワイガニの
カニ味噌より少ない脳味噌で勝手に考えてろ
……と言ったら戦争なので言わないですが
ショートスリーパーなので両立できるわけです
マンガも深夜に大量に読めるから
昭和、平成、令和
ぜんぶ頭に入ってるし
クリアまで20時間くらいのRPGなら
1日でクリアできるし
ペーパーテストは日本で2位だったし
エオルゼアに自由にいられる程度には
お金と時間に不自由してないわけですが
ただ……
ただ、
HUNTER×HUNTERの掲載されない世界が
退屈だったんです
GTOの神崎麗美と同じく
これからゾッとするほど続く人生の
暇つぶしが必要なんです
エオルゼアには
敗北を知るために来たのです
学業で1位じゃない時点で敗北してるじゃん
という冷静なツッコミはやめてくれないか!
(誰だったんだー……1位はよー……夜神月か?)
そしたら敗北を知りすぎたのです
FF14の前にやってた
スプラトゥーン2でも
動体視力と反射神経に全振りしたかのような
小学生に圧敗(圧勝の反対)しました
堕ちたわけです
プライドをズタズタに引き裂かれ
ウデマエXへの道を諦めました
人間怖い
シャケ優しい……
と対人ゲームなのに
対人戦を離れ
しかし、未練たらしく
ゲームはやめない
底の底……っ
エオルゼアでも
脳味噌まで筋肉でできてそうなルガディンに
クエストで命令されるたび
うるせー!
不人気種族のくせによー!
と内心毒づき
脳味噌まで筋肉でできてるラウバーン局長に
貴様と呼ばれるたび
深呼吸……深呼吸……
ウルダハでは「貴様」は敬語……「貴様」は敬語……
とアンガーコントロールし
ララフェルなめてんじゃあないぞ
そのジャマそうな肩の牛パーツ切り落としてやろうか
という気持ちを抑えたのです
(その後、別の人物に切られましたが)
そんなNPCたち以上に
私をイラつかせたのは
ほかの熟練プレイヤーたちです
……上手すぎる
私を差し置いて上手すぎる……
ウルヴズジェイルの船の上で
バキバキ ズドン めきっ! しこっ!
と破壊音を鳴らして
木人を集団リンチする姿を目撃し
風のヒューイみたいな格好に圧倒されました
そして何より……
木人が……強すぎる……!
ラスボスより強いんじゃないか!?
エオルゼアは強いやつばかりなのかーーー!?
ヒューイたちが去った後
そっと木人を殴ってみたら
戦闘曲が流れて止められない!
エーテライトまで逃げても追ってくる!
(気分的に)
デジョンによる戦略的撤退を実行
ふんっ
いくら強いっつってもよー
えーと……
装備の力っていうんすか?
どうせ
生まれて初めて持ったヴァイオリンをいきなり弾けた
桐山和雄(バトルロワイアル )と違って
有り余る時間で解決した凡人たちだろーがよー
……って
有り余る時間……?
私も時間が有り余ってるからエオルゼアに来た
彼ら以上に有り余ってて現状……
私は……凡人……?
それまでの価値観がグラグラ来ました
そして決定的だったのがタイタン戦
洗脳が!
それまでの成功体験による洗脳が!
タイタンの最初の吹き飛ばしで
1人だけ堕ちたことによって解けてしまったのです!
私は……天才じゃなかった……
洗脳が解けた後は
自己嫌悪と向き合う日々が続きました
初めての8人パーティー
忘れられないリットアティン戦……
リットアティンが生きてる10秒間に
1人だけ攻撃を食らってしまい
クリア後に飛んでくるヒール
励ましのMIPS……!
や、やめろっ!
私をヒールなんてするなっ!
慈悲なんて……与えるな……
よけい惨めになる……
ああ……そうか……
私はここでは最下位なんだ……
リットアティン以下なんだ……
リアルと違い
ここでは量子力学のシュレディンガー方程式も
ディラックの虚数空間からエヴァをサルベージする知識も
通用しないんだ……
エオルゼアを支配するのは
神(運営)であり
カッパーベルの何もない石の上で
見えない何かにハマって
デジョンするしかなくなったりする
気まぐれな神なんだ……
……泣きました
エオルゼア時間にして20分(リアルで1分)ほど泣き
まぶたがイクサル族のように腫れ
涙も出なくなった頃
これから自分が
何をすべきなのかを悟りました
贖罪しなきゃ……
必要なのは贖罪……
これまでカニ味噌とバカにしてきた
たくさんの方々に……
贖罪がしたいっ!
足は自然とグリダニアへと向かっていました
ウルダハからの道中に
全身黒ずくめの王子が立ってましたが
ステルスを使って無視しました
幻術士ギルドでは
必要レベル1という
狭き関門をくぐリ抜け
無事、ヒーラーに改(ジョブ)宗(チェン)しました
私は……生まれ変わるんだ!
しかし
ヒーラーになってからも
ドジばかりです
かつての英才はどこへやら
すっかりドジキャラになっていました
プレイヤースキル不足によるミスを
ラグだからっ!
一瞬だけパッドが反応しなくて……
など
苦しい言い訳でごまかす過程を経て
故障ばっかりだね
買い替えたら?
と言われ
自分自身を買い換えるわけにいかず
ドジキャラに路線変更……
しかし
それにも限界があり……
皆が無視したミミックを
上手い人もミスするんだね!
私が取っといてあげる!
と開けて
襲ってきたので無視し
付いてきませんように……!
ミミックを開いたこと
皆にバレませんように……!
と祈りながら
3ボス前で待ってる味方に合流
振り返ると視界に映るミミック
早く封鎖してーーー!
とボスに願うが
間に合わず
ボス戦に乱入してくるミミック
びっくりする3人
1人だけ原因を知ってる私
そしてミミックのヘイト1位も私……
タンクがかばう間もなく即死
ヒーラーを失ったパーティーは全滅
スタート地点で
無言の3人に見下され
……終わった
いま終わったんだ
私のエオルゼアでの人生は終わったんだ
きっと無言のまま投票除名される
もうドジキャラでは済まされない……
永遠とも思える10秒間……
その時でした
降りてきたんです
この窮地を脱する
悪魔的閃きが……!
ロールプレイ……
ロールプレイということにすれば……
まだ行ける!
ドジっ子というロールプレイだったんだよ!
気づかなかった?
ミミックを開けたのはわざとなの
決して知らなかったわけじゃないの
もちろん知ってたよ?
けど、ララフェルだったら開けるだろうなーって
ロールプレイをしただけなの
かなり苦しい言い訳だけど
たとえ通らなくても
そういうロールプレイなの
ゴネ得なの
ララフェルがずるくても
それはロロリトのせいなの
強い人ばかりのエオルゼアで
私は皆と違う強さで生きてくの
見下されてるのは私じゃないし
リットアティンより弱いのも
本当の私じゃないの
だって
あれは影だもの……
影に痛みはないの
私に優しくないエオルゼアでは
仮面をかぶって生きてくと決めたの
(モノアの仮面を幻影化)
ふ……
ふふふ……!
私は可愛いララフェルちゃん
お誕生日おめでとう
生まれ変わった記念に
フリーカンパニーにでも入ろうかなー
(平和そうに建ってるFCハウスの扉をノックするラストシーン)
そんな感じで幼児退行して
現在に至ります
今日は24時間メンテで
ログインできないので
ララフェル♀でロールプレイしてる理由を
どう設定しようか考えてました
ちなみに(ほぼほぼ)嘘です
細部が妙にリアルだったとしても
気のせいです
……というロールプレイ……
(そして無限ループへ)